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讃岐(さぬき)うどんとは何ぞや?(その5)

●食べ方(その2)

・ぶっかけうどん
讃岐(さぬき)うどんにつけ汁をぶっかけ、多くは夏場に冷やして食べる。出汁は、たまり醤油をベースにいりこ昆布、味醂、椎茸等を使用する。具材はかけと同様か、涼味を求めて大根おろし、レモンやスダチの絞り汁を加える場合もある。ちなみに発祥の店は「山下」といわれている。

が、瀬戸内海を隔てて隣接した岡山県倉敷市の「ふるいち」が自ら発祥を称しており、讃岐の食べ方としては異端に属するという考え方もある。一般に「ふるいち」他の店舗では前もって出汁を店舗側で「ぶっかけ」て出していたのに対し、高松市今里町の大円(だいえん)は「出汁」と「うどん」とを分けて出し、客自身が出汁を客の好みに「ぶっかけ」て出汁の量を調節できるという、新たな形での「ぶっかけ」を考案している。


・しっぽくうどん
主に東讃域において好まれる伝統的な讃岐(さぬき)うどんの食べ方。かけうどんの亜流と取ることもできるが、かけ出汁に大きな特徴があり、東讃独特のうどんとも言える。

主に大根、人参、牛蒡などの根菜類と、鶏などの肉類を甘く煮た出汁を用いる。店によっては油揚げなど独自の材料を入れる場合がある。これを出汁の原材料を入れたままでうどんにかけて食す。根菜類に起因する独特の香りが好き嫌いを大きく分ける要因となっているが、地元民など愛好者からはその癖がかえって好まれている。店によっては、そのまま「しっぽくうどん」で注文できる店もある。原材料の旬の関係から、大抵は冬季限定メニューとする店が多い。


・生醤油(きじょうゆ)うどん
讃岐(さぬき)うどんを茹でた後、冷水でぬめりを取り、熱々の讃岐(さぬき)うどんに卵とたまり醤油にイリコ昆布を基にした、出汁醤油を少量垂らし素早くかき混ぜ食べる。他の種類に比べて汁気が少ない分、讃岐(さぬき)うどんそのものの味を楽しめる。

薬味はねぎのほか、好みに応じて卵を割り入れたり、大根おろしを載せる場合もある。店舗としての発祥は満濃町の小縣屋(おがたや)と言われる。小縣屋は生醤油うどんを「しょうゆうどん」の名で登録商標としているが、実際にはこの名称は他の店舗でも使われることが多い。

・釜玉(かまたま)うどん
釜揚げ卵うどんが正式名称。綾歌郡内の讃岐(さぬき)うどん屋を発祥とする食べ方。釜から揚げて湯を切った熱い麺に生卵を割り入れて薬味を加え、生醤油もしくはダシ醤油を垂らし、かき混ぜる。ぬめりの残る讃岐(さぬき)うどんにその熱で半熟となった卵がからみ、独特の食味を持つ。セルフ讃岐(さぬき)うどん店のメニューにも登場するなど、近年各地に広まりつつある。




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